焼尻観光スポット

焼尻の草花

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クルマバソウ

6月に入り公園の中の花も春から夏へ変わり散策路のふちにはクルマバソウがいっぱいです。

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マイヅルソウ

公園のおんこ原生林の中はマイヅルソウが咲き出しています。あまり派手な花ではありませんがよくよく見ると、なかなか清楚な花です。

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オオアマドコロ

これもなかなか目立たない花です。ちょっと腰をかがめてのぞいてみてください。オオアマドコロです。

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エゾカンゾウ

エゾカンゾウが咲き出すといよいよ島も花のシーズンです。島のいたるところに咲き観光客の心を潤します。

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ヒトリシズカ

今年も連休が終わって島も静かになったら、あちこちで春の花が咲き出しました。ちょっと仕事をサボってカメラをぶら下げて出かけてみました。我が家の先代が以前教えてくれた場所を探して見たところ、見つけましたヒトリシズカの群落です。「一人静」と書きますが、もちろん静とは義経の側室、静御前のことです。なかなか綺麗な花です。 「一人静」と言うぐらいですから一輪だけひっそりと咲いてると思いきや、名前に反して群落で咲きます。これは静御前を守る義経や弁慶、その他源氏の武士の亡霊だそうです。

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ノビネチドリ

日のあたる平地にノビネチドリがいっぱい咲き出しました。薄いピンク色や淡い紫色のものなど様々ですが今年は特に色鮮やかです。その周りにはキソチドリも咲き出し、とてもにぎやかです。人が入れば踏み潰してしまいそうなので場所はしばらく内緒です。

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オオバナノエンレイソウ

島のあちこちの斜面に「オオバナノエンレイソウ」が咲いています。薬効があるため「延齢」という名がつけられた。島には、普通のオオバナノエンレイソウと、下の写真のチシマエンレイソウがある。

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ガイドブック

3年がかりで手がけたガイドブックが完成しました。 焼尻島「花/木/実のさんぽみち」という題名です。定価880円(税込み) 焼尻島の道端や公園内でよく見る花、90種類の写真と、島の見所を紹介しました。 その他巻末には島で調査した340種ほどの草花を一覧表にまとめました。 ご希望の方には郵送します。

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オンコのしおり
(焼尻は、オンコの島)

オンコと言えば焼尻、焼尻と言えばオンコといわれる程に焼尻オンコは広く知られるようになりました。島のオンコを含む原生林はまた学術的にも貴重なものとして国の天然記念物にも指定されました。このオンコはイチイ科の常緑針葉樹で学名をタクサスクスピダータ (ギリシャ語でタクサスは弓、クスビダータは先のとがったの意)和名をイチイといいますが、東北、北海道では、オンコの名で呼ばれています。イチイの名の由来についてはいろいろの説があります。仁徳天皇の頃、宮中の儀式のとき高官の用いるシャクを国中から集めたところ、飛騨の国から献上されたこの木が木理といい、品といい最も優れていたので、これこそ木の中の一位だと天皇からその名を賜ったといわれています。アイヌ語ではクネニ(弓の木)というのだそうです。

オンコの歴史は古く、今から2億7千万年くらい前、ちょうど地球が恐竜時代に入ろうとしていたころ、マツ、スギ、ヒノキなどと共にこの地球に現れました、それから今日まで長い年月を,耐えて世代を繰り返して生き抜いてきました、耐陰性に富み、寒さに耐え、そして雪にも強い性質が永い生命を保ちえたのでしょう。洋の東西を問わずオンコが不老長寿の木と謂われるのもこの強い生命力ゆえでしょう。わが国でも古くから神助の木、或いは疾病を払う木とされ神社、仏閣や水田のわきにも植えられました。笏を作ったのもそのためでしょう。 イギリスでは葬送の木と言って死者の棺に入れ復活を祈りました。オンコの花言葉は強靭な性質に似ず「悲哀と哀愁」です。

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オンコのしおり
(歴史に登場するオンコ)

オンコは、アイヌ語でクネニ(弓になる木)といいアイヌの人たちは狩猟用の弓として利用したと思われるが、ヨーロッパでも古くから武器として用いられた。他の木と違いおんこは外側の白い部分は引っ張る力に強く、内側は圧縮に強いというその特異な性質から大弓(ロングボウ)の材料とし用いられ、特にイギリスでは1300年代からこの大弓を戦争の武器として使うために国民に日ごろの訓練を奨励した。その後フランスとの100年戦争末期の1415年アジンコートの戦いで国王ヘンリー5世率いるイギリス軍はこの大弓を使い、わずか5千の兵でその5倍のフランス軍をやぶることになる。このアジンコートの戦いを機に戦争は騎士道を重んじる戦いから単なる殺戮へと代わってゆくことになる。

オンコ(いちい)の学名はTaxus(タクサス)といい、ギリシャ語のtaxos(弓の意)に由来する。また、英語の毒素(toxin)はイチイのギリシャ語が訛ったもので、イチイの毒成分のタキシン(taxine)と語源を同じくする。”弓”と”毒”ともに致死的な効果を及ぼすことから、シェイクスピアは”二重に忌まわしい”といった。ハムレットの亡き父、デンマーク王はこの毒を耳に注がれて殺されたという説もある。また、シャーロット・マクラウドのミステリー小説「にぎやかな眠り」では作者は、イチイの毒を点鼻薬に混ぜ鼻の粘膜から吸収させて殺すというトリックを展開させた。(植松 黎 著:毒草の饗宴より)これほどの毒をもつイチイの種ですが赤い実の部分は大変甘くおいしいもので私たちも子供のころは、毎日のように食べました。野鳥も大好きでツグミやレンジャクなどの大型の鳥は、競って食べます、冬を越すための貴重な栄養源なのでしょう。これらの鳥は、種は消化しないのではと思われます。多分焼尻のオンコもこのようにして渡り鳥が持ち込んだのではないでしょうか。